さまよえる膵炎人

膵炎とそれなりに楽しく暮らす人の日々雑記

香港観鳥旅行記 3日目 香港湿地公園&米埔(Maipo/マイポ) 2017.3.19

3日目は少し電車で足を延ばし、バードウォッチングの
一日を予定していました。

しかしながら、かなり朝から雲が厚く、
天気予報も雨マーク。

本来であれば天気の良い日に臨機応変
観察に出かけられれば良かったのですが、
今回は中国との国境付近に位置する野鳥保護区として
有名な米埔(Maipo/マイポ)を訪れる予定でした。

米埔はWWFが管理をしているため、一般の人が
自由に出入りすることは出来ず、WWF香港のサイトで
ガイドツアーに申し込んだ場合のみ入れるように
なっています。

ガイドツアーは広東語と英語の二種類ありますが、
英語は日程に限りがあり、今回の旅程では
19日の日曜のみ開催とのことで、日程はあらかじめ
決まってしまっていたのでした。

朝の出発前に、前日に夕飯を食べた金華冰廳を再訪。
売れ切れで前回食べられなかった菠蘿油にリベンジ!!

朝の店内は激混みで相席が基本。
中国からの観光客らしきカップルの横に収まって、
広東語おばちゃんの威圧をかわしながら注文。
朝からMPをガリガリ削られる。


でもなんとか希望通りに来たよ!!


メロンパン的なパンに、バターが挟まっていて
溶けたバターがしみて美味しい一品。
これは次回はあちこち食べ歩いてみたい。

しかしながらお会計は自分のテーブルナンバーを
会計のおばちゃんに告げなければならない様子。

おばちゃんに怒られながら、もはやレジに
山積みになっている注文票から自分の物を探し出し、
それを突き出すという荒業に出ざるを得なかった。

ギギギ…広東語め…。
いつか絶対、広東語で注文できるようになってやるぞ…。

気を取り直して駅に向かうことに。
米埔のツアーは午後三時からだったので、
午前中からお昼過ぎまでは、米埔の端の方に位置する
「香港湿地公園」を訪れることにしました。

地下鉄の太子駅から乗車。
地下鉄の赤いライン「茎灣線」でまずは美孚駅まで。
「西鐵線」に乗り換えます。
乗り換えは駅の中を広い通路を使って移動できて楽々。




電車内の表示はわかりやすい。



美孚から電車に20分くらい乗ると天水囲駅に到着。
構内のライトレールの駅に移動します。
バスっぽい座席の路面電車でした。


ライトレールが来たー。


心配していた支払いも、オクトパスカードで大丈夫。
乗車時・降車時にホームにある機械にタッチする
方式でした。超便利。


湿地公園駅に到着。
ちょうどこの頃から雨が本降りになってきました…。
天気予報が外れてくれればと思っておりましたが、
香港の天気予報は優秀でありました。とほほ。

あまりに雨が凄いので少し駅のベンチで待ってみましたが、
まったく止む気配もないので歩き出すことに。

駅からは少し歩いたらすぐに到着。
入り口で入場券を購入してから中に。


かなり立派な展示・学習施設も併設された入口の建物。
中にはフードコートもあります。



事前のネットなどの情報からは、そんなに野鳥がいるという
情報もなかったのですが、人影まばらな園内には
大雨にも関わらずちらほら野鳥の姿が。
しかし大雨すぎてカメラが持てないー。

園内にいくつか建っているハイドに向かうことに。
ハイドも野鳥好きの好事家のおじさん達が居るだけで
大変に静かでした。


クロツラヘラサギ(黒面箆鷺)
Black-faced Spoonbill

見てみたかったクロツラヘラサギは、意外とあっさり
ハイドから見られた!

大きなへら状の嘴を泥の中に入れて、一心不乱に
餌を食べておりました。なかなか変な顔。


ソリハシセイタカシギ(反嘴丈高鴫)
Pied Avocet

ちょっと遠かったですが、特徴的な嘴がキュート。

ハイドの先客は年配のおじさまばかり。
皆さん静かに見ているので、一緒にひっそり観察&撮影。

そのうち、おじさんの一人にかなり広東語なまりの
英語で話しかけられ、聞いてみるとボランティアの
ガイドの方とのこと。

クロツラヘラサギの羽根が一部綺麗なゴールドに見えるのは、
繁殖期だからと教えてもらいました。
その他、香港の野鳥のことなども。
でも…ちょっとかなりアクセントが独特で、
聞き取り率は低かった…でも野鳥愛にあふれる親切な方でした。

園内の道や植物はかなりきっちり整備されていて、
自然感は少ないものの、タイミングが良ければ
野鳥も結構見られるのかなと。

しかしとにかく、雨の日はしんどいです。
晴れの日推奨。


ハイドの外観。


アジアマミハウチワドリ(褐頭鷦鶯) (…かと思われる)
Plain Prinia

ずいぶん待って、かろうじて捉えた一枚。

しばらく散策してみましたが、雨にやられて退却。
お昼ごはんを食べることに。


フードコードでサンドイッチとカレーを注文。
何やら乾いていそうな見た目の微妙なサンドイッチが
出てきましたが、食べてみたら意外といけてました。
カレーは香辛料が強めで、少しタイなどのテイストが
入っている一品。やたら牛肉がごろごろ入っていて
食べごたえがありました。
どちらも悪くなかった。

そろそろ時間もなくなってきたので、米埔に移動することに。
タクシー乗り場とかあるかなと思っていましたが、
特に見当たらず。

仕方ないのでタクシーが拾えそうな場所までちょっと
歩いてみることに。

しかし近隣はやたら無機質な超高層マンションが林立して
いるものの、何故かやたら人影がまばら。
どちらに行ったものか…とうろうろしつつ、少し人がいる
場所に出てきました。

道行くタクシーが散見されたので、出たとこ勝負で
捕まえてみることに。

広東語が通じないので、メモ帳に大きく「WWF 米埔」と
書いて、タクシーのお兄さんに見せたら通じました。
若いお兄さんだったのでちょっと英語出来るみたいで
助かったー。

タクシーはあっという間に高速にのって進むこと40分ほど。
お兄さんの運転、急ブレーキ急発進だったので酔いつつ、
そしてお兄さんは微妙に道を間違えつつも、何とかWWF
事務所前に到着!!

運転はともかく、とてもフレンドリーなお兄さんで
料金をぼられもせずに辿り着けました。

しかし辿り着いたWWFの受付は、謎の芳香剤の匂いが
ものすごく、車酔い&芳香剤臭のダブルパンチで
すっかりグロッキーに。

そして表にあるお手洗いは汚いです…とほほ。

かなり期待してきた米埔でしたが、結果としては
あまり鳥は見られず。
いや、鳥は確かに居るは居るのですが、
特に香港でなくても見られる鳥が多く、
ちょっとがっくりでした。
原因が時期なのか、天候なのか、時間なのかは不明。

英語ツアーに参加した人々は総勢20人弱でしたが、
完全に多国籍軍
しかしその中で望遠レンズのついたカメラを持った人は
ヨーロッパ系の女性一人のみで、その他の人々は完全に
バードウォッチング初心者でした。

ガイドのお姉さんは一ヶ所に留まるよりも、
幅広くあちこち移動する感じで、鳥の出現を待てず。

ツアー中、米埔の管理敷地内に入る寸前の池で、
アオショウビンを発見したのが今回のハイライトでした…。


アオショウビン(青翡翠)
White-throated Kingfisher

そして手前に鳩がずーっと止まってて、
アオショウビンの顔が見えずにがっくり。
無念…。

さてそんな米埔ツアーの詳細はと言えば、
時間にすると三時間強ほど。
まずはWWFの受付の建物を出て、左手に進み、
米埔の入口方面に移動。

途中、すでに溜池などの畔などに野鳥が多くおり、
観察しながら入口まで。




入口横の案内板。

入口は小さな木のゲートになっていて、実際には
誰でも入れてしまうレベルですが、勝手に入ると
罰金を取られるとのこと。

入口からの道は両脇が溜池や水路になっていて、
出会った鳥を観察しながら進みます。

途中、大きめのハイドがあるので、そちらで
かなりの時間を取っていました。30分くらい。


ハイドの中。

その後はハイドを出て、さらに奥まで進むと、
米埔の資料館的な建物が。
トイレがなかったら困るなーと思っていましたが、
ちゃんと水洗のトイレがありました。
WWFの受付横よりだいぶましなトイレでした。



少し休憩したあと、さらに奥に進んでから
池の中にボードウォークがある道を進みます。





少し雲が晴れてきて、国境の向こう、中国の深圳の
高層ビルが見られました。





鳥ではなく、牛がのんびりしていた。



夕方になって増えたサギ達。

元の道戻り、ゲートを出て、WWF受付前に戻って
ツアーは終了。

ちなみにずっとザーザー降っていた雨は、
ツアーの最後の方でようやく止みました。

さてここから近くの駅まで行くにはどうしたら良いか
受付の人に訊いたら、自分で電話をしてタクシーを
呼べとのこと。
そんな明らかに広東語できないと詰む方法だけとは…
もはやずうずうしく交渉して、何とか広東語で受付から
電話してもらえることに。

でも結果として、他のツアー参加者が先に電話しており、
近辺の呼べるタクシーがなくなったとのこと。
うわーい。

仕方ないので近くのバス停まで歩くことにしました。
結果としては、一番近いバス停までは速足で歩くと
約20分くらい。近くて拍子抜け。
のどかな田舎道で、米埔の中より沢山鳥がいました。
でもすでに五時を回っており、バスの運行状況なども
全く分からなかったので、とりあえずバス停に。

バスはバス停に到着するとほぼ同時に来ました。
どうやらかなり頻繁にバスが来るようで、
近場の上水駅に行くには苦労なさそう。

これならば日時が決まっている米埔の中に無理に行くより、
米埔の周辺を自由に行き来している鳥を見に、
上水駅からバスで来て、ぶらぶら鳥を探して歩く方が
良さそうだったような気も。
アオショウビンが居た池、まだ米埔の中じゃなかったしなー。

路線バスはかなりちゃんとした大型バスで二階建て、
乗るときに料金を払うシステムで、バス停に貼ってあった
停車場案内に料金が書いてありました。
上水駅まではかなりの停車場数だったので、時間がかかるかと
思いきや、結構なバス停が誰も乗らない&降りないが続き、
30分もかからないで上水駅に到着しました。

上水駅は中国の国境から近いため、中国からの買い出しに
来たと思われる人々が大きな荷物を持って行き交う町でした。

上水廣場という大きなショッピングセンターが駅前にあり、
その中に入っていたチェーンのご飯屋さんに入ることに。
大快活というお店でした。

壁に大きめの字でメニュー掲示されていて、
写真付きで超分かりやすい。
そして注文に毎回四苦八苦していることから、
夫が注文したいものを写真に撮ることを思いつき、
それを見せながら入口の受付のお姉さんに注文。
そしたらスゴイさっと注文が通ったー!!ナイス!!

くたびれていたので広東語と格闘せずに済んで一安心…
と思っていたら甘かった。

このお店のシステム、入口で注文はすぐに分かる。
そして注文するとなにやら変なプラスチックを渡される。
フードコードなどで渡してもらうブザー的な…?
と思いながら、適当に開いている席に。

どうやらこのプラスチックを持っていると、
おばちゃん達が場所を把握して、注文した商品を
持って来てくれる…のか?

と思っていたら、通りかかったおばちゃんが
何やら広東語で言いながら、プラスチックを
テーブルの上のプレートの上に移動。



どうやらこのプレートの上に載っていないと
作動しないシステムということらしい。
良くみたらちゃんと英語で書いてあった。

そしてしばらくしたらおばちゃんが料理を持って
やってきたものの、またなんか広東語で言ってるー。
なんか怒ってるー。

うーん、良く分からないけど、他のテーブルを見ると
レシートも一緒に置かれている。
もしや料理とレシートは引き換えなのか。
財布からレシートを出したら正解でした。
うう…。なんか負けた気分だ。





ちなみに私の注文した豚と鳥のチャーシュー丼は
美味しかったですが、夫の注文した
ボーヂャイファンは微妙でした。あちゃー。

上水駅からは、電車一本で旺角東駅まで。
しかし電車は結構混んでいて座れず、歩きすぎて
痛む足をじたばたさせつつ何とかホテルに。
疲れた…。

しばしホテルでぐったりしておりましたが、
最終日なのでもうひと頑張り。

尖沙咀の駅まで行き、マークス&スペンサーの
小さめ店舗で追加のお土産など購入しました。

悪天候に加えて、タクシーに乗らねばならなかったり、
お目当ての鳥はあまりみられなかったり、
急遽ローカルバスに乗らねばならなくなったりと、
想定外盛りだくさんの一日でしたが、
何とかなって良かった良かった。

次回の参考にしようと思える出来事満載で、
勉強にもなった一日でした。